第3回 日月進歩 レポート

「日月進歩・第3回」開催報告

今回で3回目になる日月進歩は、武蔵美の芸術祭初日のすこーし時折肌寒くなった10月27日(土)に例年のように小平の建築学科研究室内にて行われました。
今年のゲーサイのテーマは「民族」で武蔵美生を表現することが大好きな民族のMAU族として開催していました。

今回もホームカミングデイ第一部として小倉さん(18期)司会のもと、武蔵美建築学科卒業生の飯田彩さん(37期)、田熊里子さん(36期)、田中陽明さん(26期)の3名に学生時代から近況にいたるまでの活動や考えてきたことのミニレクチャーをしていただきました。その中の田熊さんには鷹の台とは6時間時差のヘルシンキのオフィスからスカイプの画像と声によるシンポジウム参加でした。

飯田さんは、フリーの編集者でデザインコミュニケーターという肩書きで、デザインや建築を様々な人と結びつける仕事をされていて、田熊さんはヘルシキンキで現在「ARKTIS」という家具会社のマーケティング担当をされていました。

田中さんは、シェアオフィス事業「co-lab」のチーフオーガナイザーとクリエイティブ・ファシリテーターという肩書きでクリエーションする環境をデザインし、それらをビジネスに展開されていました。どなたも建築に関わりつつ既存にある異種のカテゴリーを横断されながら仕事をされていてとても刺激的なお話しでした。

それぞれの方にミニレクチャーをしていただいた後に、第二部として対談を行いました。
第二部は、スカイプの田熊さんも武蔵美の会場とパネラーの皆が対談できるようにと、スカイプのカメラを前に置き、それをパネラーと会場の参列者が車座で向きあうかたちでお話を始めました。

その図らずとったかたちはその後パネラーと会場、外国と日本というのも分け隔て無く活発な話を循環させ、思った以上に功を奏したように思います。
車座というフォーメーションのためにお話しのパスが通りだしたというのもあるかもしれませんが、今回のパネラーのそれぞれの方が、いろいろな環境で「共有」と「関係」をクリエイトできる方だったからかもしれません。それと、お話しからは皆さん武蔵美の後に違う大学に属している方々なのに、武蔵美愛を皆さんから感じ、とても気持ちの良いクロストークの時間でした。そういえば今年のゲーサイは「MAU族?」だった。みんなやはり「MAU族」なのでしょう。
その活発な議論の中には、武蔵美の常勤の源先生、布施先生も参加していただいたうえ、日月会のおじさんMAU族だけでなく、とても若い日月会員や学生にも参加していただいきました。
そもそもこの「日月シンポ」はきたる50周年企画への助走とヒントを探る企画でありました。会場にいた皆さんからも懇親会では今回の日月シンポはとてもよい時間とお話しがみんなでできたという感想をいただきました。そういう点ではわずかでも進歩(シンポ)したでしょうか?
ただ一方、布施先生からもお話しをいただきましたが、今回のパネラーも今までのシンポも「非建築」の方が多いから、武蔵美建築学科は「非建築=建築以外の多様な広がり」ですよとまとめて見せるだけでいいのかは素朴な疑問としてでました。あまり建築の意味論になるとちょっとヘビーになり武蔵美らしさが無くなってしまいそうですが、いい意味で軽やかに本題の「50周年」にランディングし新たな武蔵美建築はどこに向かうべきかを探りたいものです。結論があの時間で出たわけではありませんがそういう話を先生も学生もOBも一緒の場で話し始めることが行われたのは有意義なことだったように感じました。


シンポも懇親会も話がもりあがるなかスカイプの画面のヘルシンキはもう市内のトラムなども通過し、田熊さんのいるショールームにも朝日の青白いまぶしさを感じ取ることができました。
まるでジム・シャームッシュの映画「ナイトオンザプラネット」のエンディングのヘルシンキの朝のようだなあと(全く個人的にですが)感じながら、スカイプの田熊さんと回線を切ることになりました。

その後は、国分寺へと場所を変えてのおじさん、おばさんMAU族でした。

25期  黒田潤三(企画委員)

注:MAUはムサシノアートユニバシティです。(一応書いときます)

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